福島へ行きました。
先週末、福島県に所用を兼ねて出掛けて来ました。
帰還困難区域
常磐自動車道を仙台方面に向かって行くと、常磐富岡I.Cから南相馬I.Cの間にある避難指示区域を通過します。
ここから居住制限区域、ここから帰還困難区域と表示されていて、どうしても意識して景色を見てしまいます。
当然の事ですが、人がいません。
昼間なのに人が歩いていないという事がどれだけ異常かがわかります。
新しい家や立派で大きな家もたくさんあります。
屋根に風化したシートがはためいていたり、外壁に草がからまっていたり。
庭木や草に埋もれてしまっている家もありました。
人が暮らさないと直ぐにこうなってしまうのが不思議です。
放置された自動車やビニールハウス。
田んぼや畑には作物は無く、草木が蔓延っています。
あの事故を境に人が暮らせなくなってしまったのに草木はたくましいです。
人間の力なんてたかが知れてるという事を実感します。
こんな様子では、帰還困難では無くて帰還不能じゃないかと感じました。
ふるさとを突然追われる人の気持ちは計り知れない悲しみであると思います。
モニタリングポスト
常磐道を走っていると放射線量を示すモニタリングポストが設置されています。
リアルタイムの線量が表示されているのですが、私の暮らす街の線量が0.045μSv/hなのに対して、3.12μSv/hと大幅に高い数値が示されていました。
健康にどうのこうのより、単純に高い数値です。
人間には手に負えない
私は核燃料を捨てる方法が無いのに直ちに原発を廃炉にとは思わないのですが、人間の手に負えないものは作ってはならないと思っています。
また一方で核の技術の研究は続けるべきだとも思います。
隣国にもたくさんの原発があって、やはりいざという時に福島第一の様にならないように、また、トラブルを回避出来る様に研究は続けて欲しいです。
新たな原発は要りませんが。
本当は豊かな地域
私は東北の自然が好きです。
ブナ林などの落葉広葉樹林が滋賀県にはあまり無く、美しく感じます。
その森が人間によって汚染されたのは悲しい事です。
海の汚染も同様です。
よく経済損失額が試算されますが、金額以上に東北の豊かな自然と共に歩む人間の営みを続けられなくなったのは罪深いです。
まだ終息していない
原発事故はまだ終息していないですよね。
学者や政治家がもっともっと注力して行かないといけないですよね。
こうしている今も放射能は漏れ続けているのだから。