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バニラ・エア車いす介助拒否に思う事。

バニラエアの航空機に搭乗しようとした車椅子の男性が介助を拒否されていた事がわかりました。

事実関係を整理します

  • 男性は搭乗前、関空のカウンターに行くと奄美空港で降りるタラップの写真を見せられこ「の階段の上り下りできますか」と聞かれる。
  • 男性は正直に上がれないと伝えると歩けない人は乗れないと伝えられる。
  • 男性は同行者の助けを借りると伝え航空機に搭乗。
  • 男性は奄美空港に到着後、同行者に車椅子を抱えてもらいタラップを降りる。
  • 2日後男性は旅行を終え、関空便に搭乗する際も、同行者に車椅子を抱えてもらいタラップを上がろうとしたところバニラ・エア側から規則違反だと制止される。
  • 男性は仕方なく17段の階段を1段1段、体を引きずるように腕の力だけで上る。

バニラ・エアの説明

  • 車いす用の昇降機がない場合、階段を自力で上り下りできない乗客に対しては搭乗を断る運用になっている。
  • 人が人を持ち上げて運ぶのは転落のリスクがあるため、危険性を考慮して、そう定めている。
  • サポートが必要な乗客に対しては、搭乗5日前までに歩行状況等を知らせるようホームページに掲載。
  • 男性は、ホームページの記載を認識していたが、断られることを懸念してバニラ・エア側に連絡していなかった。
  • 男性は過去に搭乗を断られた経験があった。
  • バニラ・エアはこんな形での搭乗はするべきではなく、本意ではなかったと謝罪。
  • バニラ・エアは奄美空港に電動の階段昇降機を6月29日に導入と発表。(当初は8月に導入予定であったと説明) 

人として…

私が率直に思った事は、安全性、規則、マニュアルは横に置いておいて、車いすの男性が体を引きずり這う様ににタラップを上って行く様子を何を思いながら見ていたのだろうか、それとも何も思わなかったのか、と言うことです。

車いすの男性にとっては、肉体的にも大変なことですが、精神的にもかなり辛い出来事であったと思います。屈辱以外の何者でもありません。

規則だとしても、マニュアルだとしても手を貸そうとは思わなかったのか。

同行者も辛かったことでしょう。

いくら格安の航空運賃だとしても、この対応は人として間違っていると思います。

マニュアルとは何なのか

この航空会社のマニュアルとは一体誰のためのものなのか。車いすの人に手を貸してタラップを上ることがそんなにも危険なことなのか。

安全を確保した上で、男性に手を貸して機内まで案内するのがプロとしてのサービスではないのか。

また、5日前に申し出ていれば本当にサポートをしてくれたのか、甚だ疑問です。

バリアフリーとは

手すりをつけたり、段差をなくしたりということだけがバリアフリーなのでしょうか。

口先だけでバリアフリーと言っているからこのようなことが起こるのではないでしょうか。

本当のバリアフリーとは障害を持った人も、健常者も、お年寄りも、若者もお互いを思いやって、考えや行動を共有することではないでしょうか。

今回の出来事は、ホームページに申し出るように記載してあるのに申しでなかったからこのような結果になるのだ。という、見せしめにしか見えません。

今の時代、特別なことではない

今や、鉄道、バス、タクシーで車いすの人を職員が介助する事は珍しいことではありません。

サービス業の頂点だと自認しているであろう航空会社は、この現状を真摯に受け止めてほしいです。格安だから仕方がないという問題ではないと思います。

今回の出来事が氷山の一角ではないことを祈ります。