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ヒアリに続いてアカカミアリ 侵略的外来種

先日、尼崎港と神戸港で猛毒の侵略的外来種ヒアリが見つかり、その後神戸港でヒアリの調査中に見つかった特定外来生物のアカカミアリが大阪南港のコンテナから発見されました。

特定外来生物

アカカミアリはフィリピンからのコンテナで見つかったそうです。

このアカカミアリは環境省が定める特定外来生物で日本国内では硫黄島と小笠原に既に定着しているそうです。

毒性は弱く、死亡例はないと報道されていますが、問題は人間に直接危害を加えるかではなくて、生態系への影響だと思います。

微妙なバランスの生態系

恐らくですが、外来種であるヒアリやアカカミアリの天敵は日本国内には存在しないでしょう。

天敵がいないという事は爆発的に繁殖する可能性があるという事です。

微妙なバランスで保っている生態系は外来生物によっていとも簡単に崩されます。

そうなると、日本のアリは駆逐されてしまいます。

雑食なので農作物への影響も避けられないでしょう。

小動物や家畜をも襲うそうです。

全て食べ尽くした時にその外来生物も滅び、何も残らなくなるのです。

だから何としてでも駆除しないといけないのです。

同じコンテナヤードから二種の外来生物

ヒアリとアカカミアリが同じコンテナヤードで発見されたのも注目です。

海上コンテナは世界中を移動しますし、日本国内も移動します。

もし、コンテナヤードが外来生物の天国の様な状況であれば日本国内のあらゆる所に分布を広げる可能性もあります。

また、以前話題になったアルゼンチンアリなんかの生息と拡大も疑わなくてはならないのではないでしょうか。

ヒアリとアカカミアリだけとは限りませんから。

生物の多様性は豊かな地球の恵み

地球には生物の多様性があるからこそ、それぞれの地域の文化もあるのです。

我々日本人が昔から日本人として続いているのも生物の多様性のおかげなのです。

Jane Kramerさんの作品

以前も紹介しましたが、アメリカ、ミシガンのフォトグラファーのJane Kramerさんの作品をご覧になって下さい。

Jane Kramer:: Photography

侵略的外来植物で作られた紙に在来植物の影を焼き付けています。

数年前にミシガンと姉妹都市である滋賀で「アート・フロム・ザ・レイクス」というアートイベントでJane Kramerさんの作品が展示されていました。

彼女の作品からはとてつもない迫力とメッセージを感じました。

外来種が悪なのでは無い。持ち出し、持ち込む人間の責任。

例えば日本で爆発的に蔓延る外来植物のセイタカアワダチソウはミシガンでは在来植物で絶滅危惧種の様な存在だそうです。ミシガンでは他の外来植物に駆逐されそうなのです。

つまり、全ての生き物はそれぞれの居場所があり、自分の居場所を離れて移動すると他の生き物の脅威となるのです。

ヒアリやアカカミアリなどを悪者にする前に彼らを持ち込まない方法を考えなければなりません。

連れて来たのは人間なのですから。

人間の活動によってこれまでのおよそ1000倍の速度で生き物が絶滅しているという話もあります。

地球の生き物は40億年かけてそれぞれの環境に適応し進化して来てお互いに繋がりあっているのだから、その繋がりをどこかで断ち切ると微妙なバランスが崩れ生物の多様性が崩壊してしまいます。

今、毒性が強い弱いと言ってないで生物の多様性からみた対策を取らないと我々の子孫に美しく豊かな地球を残せなくなってしまいます。