報道番組に思う事。
ここ数日、報道番組にチャンネルを合わせると、必ずと言って良いほど豊田真由子衆議院議員のニュースと、例の暴言の音声が流れます。
報道番組とワイドショー
ワイドショーでよくあるのが同じ映像がエンドレスで何度も繰り返して放送されたり、インパクトのある発言も何度も繰り返される手法です。
私はこの手法で編集されたものは嫌いなので「ちちんぷいぷい」.以外のワイドショーは自ら進んでは見ません。何か洗脳されそうで嫌なのです。
「ちちんぷいぷい」はこの手法を使っていませんし出演者のトークが中心で、話題も関西の楽しい情報がほとんどです。
先日、23時の報道番組を見ていると豊田衆議院議員の映像に例の音声が何度も繰り返されていました。
報道番組の役割は
私は報道番組で多くの時間を割いてまで伝えるべき内容とは思わなかったので驚きました。
報道番組がワイドショーと同じ伝え方で良いのか。
豊田衆議院議員のあの音声はトップ項目で伝えるべき事だったのか。
先に伝えなければならないニュースがあったのでは無いのか。
私は疑問に思います。
同じ時間、同じ局のラジオ
同時刻に同じ局のラジオで放送されている「荻上チキSession22」でのニュースのトップ項目はイラク軍によるモスル奪還作戦、次の項目は野党が臨時国会召集の要求書提出、3項目に豊田衆議院議員の暴行、暴言疑惑で離党届け提出でした。
特集ではISから迫害を受けているヤズディーの人達の取材報告でした。
荻上チキSession22の姿勢
「荻上チキSession22」はニュートラルな立場でニュースの深層を掘り下げて、事実を曲げる事無く伝える数少ない番組です。
ソチ五輪の時に森喜朗元総理が浅田真央さんを批判したと報道された時も、森元総理の全発言を検証して浅田真央さんを批判した訳ではなく、報道側が発言を部分的に切り取って陥れようとした事を証明した様に記憶しています。
森喜朗 元総理・東京五輪組織委員会会長の発言 書き起こし - 荻上チキ・Session-22
キチンと是々非々で報道出来るマスコミは実は少ないのです。
23時のニュースの姿勢
ラジオでは筋の通った放送をしているのに、テレビのこの姿勢はどうかと思います。
豊田衆議院議員のあの音声は視聴率を稼ぐ事は出来るかもしれません。
でも、繰り返しますがトップ項目で伝えるべきニュースではありません。
大事なニュースが埋もれる
確かに、瞬間的な言葉としてインパクトのある豊田衆議院議員のニュースですが、視聴者は興味本位で向き合うだけで、派手さの無い本当に大切なニュースが視聴者の視界から外れて埋もれてしまうのではと心配します。
テレビの報道はこの現実に危機感を持つべきだと思います。
ラジオとの落差があり過ぎです。
TBSラジオの22時
私の知る範囲ですが、TBSラジオの22時からの時間帯はTBSラジオの気骨を感じます。アクセス、dig、Session22と素晴らしい番組が続いています。
テレビの発信力
日々のニュースを正しく、深く知る事が出来るのはラジオです。
しかし、ラジオを聴く人は限られています。
テレビは発信力があるのだからもっとしっかりして欲しいです。
ワイドショーはワイドショー。娯楽番組です。
報道番組がワイドショーと同じでは困ります。