線状降水帯
5日から6日にかけて島根県、福岡県、大分県で特別警報が発令される大雨が降りました。
線状降水帯
報道や気象情報によりますと、この大雨をもたらしたのは線状降水帯と呼ばれる筋状に分布する雨雲の塊だそうです。
線状降水帯では継続的に湿った空気が流れ込み、積乱雲が次々と発達して、なおかつ同じ場所に長時間留まるので豪雨になりやすいそうです。
私の記憶では去年の9月の茨城県の大雨も線状降水帯によるものだったと思います。
大雨特別警報
大雨特別警報は、発令された地域で数十年に一度の記録的な大雨となっていて、命に関わる重大な災害が迫っている状況で、最大級の警戒が必要な時に発令されます。
気象庁のHPによると”重大な災害が既に発生していてもおかしくない状況です。周囲の状況に注意し、ただちに地元市町村の避難情報に従うなど、適切な行動をとってください。”と、言う事です。
今回の福岡県朝倉市の場合
7月5日、15時38分までの1時間に朝倉市で129.5ミリの降水量を観測しました。
下の表でわかる通り、1時間に129.5ミリという降水量はとんでもない数値です。
そして、朝倉市に特別警報が発令されたのが17時51分です。
この時点で屋外に避難するのは危険だと思います。
また、家が流される映像もあったので、家に残るのも危険だと思います。
適切な行動と言っても取り様が無いのです。
気象予報士の清水とおるさんのお話
気象予報士の清水とおるさんがラジオで特別警報を電車の踏切に例えて分かりやすく説明されていました。
- 「電車の踏切で警報機がカンカン、カンカンと鳴り出すのが警報。当然、線路内から速やかに退避しなければならない。気象警報発令も速やかに避難をしなければならないタイミング」
- 「踏切の遮断機が下りてしまった状態が特別警報。危険が差し迫った状態でこの特別警報の時点で避難するのは難しく遅い」
- 「国民が警報に慣れてしまい、警報では危険を感じなくなってしまった。知らなかったと言う様な事を無くすために特別警報を設置した」
- 「警報の時点で避難をしなければなりません」
と、説明されていました。
警報で避難、特別警報が発令されてからでは遅い
清水とおるさんの説明はすごく分かりやすいです。
踏切では警報機がなってから線路内に進入するのは危険ですし、線路内に居る人は一刻も早く出ようとします。
本来なら警報で速やかに避難しなければならないのです。
私も勘違いをしていました。
この事を皆が理解していれば死者や行方不明者を減らせたかもしれません。
いまや大雨は特別な事ではない
私も豪雨災害を1度だけ目の当たりにした事があります。
2000年の東海豪雨です。この時、愛知県の西枇杷島(現在の清須市?)で経験しました。人間の無力さを感じました。
しかし、今回の朝倉市の降水量の方が多いのでは無いでしょうか。想像するだけで恐ろしいです。
東海豪雨以降、大災害クラスの豪雨災害が毎年の様に何処かで起こっている様な気がします。
もはや日本では当たり前の光景になりつつあるのかもしれません。
やはり命を守る為には警報で避難と言う事を忘れてはなりません。
避難して、結果的に避難する程でもなければ「良かったね」と言って済ましたらよいのです。
後々後悔するのも嫌ですし、後悔している人を見るのもつらいです。
今回の豪雨災害も忘れてはなりません。
被害に遭われた方々へお見舞い申し上げます。
一日でも早く普段の生活に戻れる事を祈っています。