日本遺産「永源寺と奥永源寺の山村景観」木地師って、ご存知ですか?
木地師とは、栃やブナ、欅などの木工材料をろくろで加工して、お椀やお盆の素地を作る職人さんの事です。
東近江市奥永源寺が木地師発祥の地
私が暮らす東近江市に永源寺という地域があります。
旧永源寺町です。
その永源寺の鈴鹿山脈の山間に奥永源寺という地区があり、そこが木地師発祥の地らしいのです。
お椀やお盆はどの家にもある日用品です。その加工技術が私の暮らす東近江市が発祥の地という事を知ったのは、ほんの3年前の事です。
匠の祭
奥永源寺の蛭谷町や君ヶ畑町では今も木地師がいてお椀やお盆などを作っています。
毎年10月に「匠の祭」という木工やガラス、皮革など様々な匠の技術を持つ職人さんが集まり、展示即売や体験ができるイベントがあり、知り合いに誘われて奥永源寺を訪れたのをキッカケに木地師の事を知りました。
日本遺産
最近、世界遺産の話題を良く耳にするのですが、日本遺産と言うのもあるそうで、「琵琶湖とその水辺景観」も日本遺産に登録されています。
その構成資産に今回、「永源寺と奥永源寺の山村景観」が加わる事になったそうです。
永源寺と奥永源寺
永源寺には「永源寺」というお寺があります。
臨済宗永源寺派の大本山で南北朝時代に開山されたそうです。
愛知川(えちがわ)に沿って境内が広がり、紅葉の名所として有名です。
奥永源寺は山間で稲作や畑作が困難な地域で、その代わりに茶が生産されています。政所茶として有名で「宇治は茶所、茶は政所」と言われているそうです。
こんにゃくの栽培も盛んで、赤いこんにゃくの原料にもなっています。
今の季節は緑の濃さに驚きます。
キャンプ場も点在していて、川はキレイで夏には川遊びにはとても良い環境です。
何も無い。ただ山がある。
奥永源寺は道の駅以外に観光施設や観光バスの駐車場などはありません。
ただ山があり人々が暮らしているだけです。
静かで日暮れも早く、山水を利用した昔ながらの生活。
そこには日本の原風景があります。
都会からの移住者も多く、ものづくりをされている方もたくさんおられます。木地師の伝統が関係しているのでしょうか。
永源寺と奥永源寺、良かったら訪ねてみて下さい。